Dear Body, スタジオの鍵を返しました

ひとつ失うと、また何かが滑り込んでくる。私の器に収まるその分だけ。
トレーナー内田あやのニュースレター 2026.09.30
誰でも

夏の終わり、18年間、共に息をして共に成長してきたスタジオの鍵を返した。

そのスタジオの名は、as・i・am/apartment。

『25ans』『Figaro Japon』という2つの女性誌の編集者を経て、まるで異世界のようなこのフィジカルな道へ。

案の定、もろもろ格闘し、しっかりお勉強させていただいた後に、この南青山というキラキラした街で、幸運にもスタジオを営んできた。

そのスタジオが、ビルの立ち退きのため、8月にクローズとなった。

もうすでに懐かしい...この扉。

もうすでに懐かしい...この扉。

レギュラーのグループレッスン、スタッフとの交流など、スタジオで当たり前のように繰り返していた日常がなくなる。それはとても寂しい。

そしてもうひとつのルーティン、毎週木曜日のメルマガ配信もなくなる。 

そのメルマガは、自分のスタジオを持つ以前、他のスタジオで働かせてもらっていた頃から、自分のクライアントさんたちに向けて書いていたものだ。気づけば、もう20年近く書いている。

そもそも、このメルマガはスケジュール配信と一体化していた。

私には、2週間より先の予定を入れたくないという、恐ろしい癖がある。

だから毎週、2週間先までのスケジュールをクライアントさんたちに送り、その中から都合のいい時間を選んでもらっていた。

なんとも、パーソナルトレーナーの風上にも置けない予約方法である。よくこれでスタジオ運営が成り立っていたものだ。あらためて自戒。

そんなわけで、スタジオを閉じれば、メルマガも当然なくなるものだと思っていた。

たった週に一度のルーティンだが、ほぼルーティンのない私にとっては、辛い時も正直あった。飲み会前のスタバやドトールはもちろんのこと、旅先で、その目的地に着く前のトランジットで、母を介護する病室で、自分が手術を受ける前の病室で………。

いろいろある。20年もやってればいろいろある!

なくなってせいせいするかと思いきや、いざ終わりが近づいてみると、むくむくと「書くことは続けたい」という気持ちが湧いてきた。

レッスンのスケジュールを送る必要は、もうない。

それでも私は、毎週木曜日に誰かへ手紙を書くように、カラダのことや日々のことを綴る時間に、疲弊しつつも救われていたことに気づいた。それはきっとラブということ❤

そこから、以前からとても気になっていた、こちら「theLetter」に猛烈アタックして、今に至る。

***

ひとつなくなると思ったら、別のひとつが滑り込むという、神秘。

振り返ると、こういうことは人生で何度かあった。そのたびに「呼吸」みたいだなと思う。

インスタグラムで日々、カラダのことを発信しています!

インスタグラムで日々、カラダのことを発信しています!

息を吸うとき、横隔膜や肋間筋などの呼吸筋が働き、胸郭が広がる。それに伴って肺も膨らみ、空気が流れ込む。

息を吐くときは、呼吸筋が緩み、胸郭が小さくなる。肺もその弾性によって元の大きさに戻り、空気が外へ出ていく。

胸郭が拡張し、収縮する。その動きによって肺に空気が出入りし、呼吸が続いていく。

私たちのカラダという器は、一呼吸ごとに、その大きさを変えている。

***

私という器も、どうやら同じだという気がしている。

スタジオで、瞬間最大風速17人ほどのスタッフを雇っていた時期もある。人も、仕事も、レッスンも、今よりずっとたくさん出入りしていた。

あの頃の私には、自分の器を超えるような多くのものが集まってきていた。私はそれを全部受け入れようとして、ぱんぱんに膨らんだ風船みたいだった。いつ弾けてもおかしくないほどに。

頑張りすぎてたな。可哀想だったな。ハグだ。

だから、器は大きければいいというものでもない。

呼吸が吸う息だけでは成り立たないように、私たちも、広がり続けることはできない。

小さくなったり、また広がったり、ときにはまったく違う形になったりする。

スタジオを閉じた今、私の器もまた、形を変えようとしている。

***

18年間、人のカラダを迎えてきた場所がなくなり、今度は、カラダについて書いた言葉を届けるこの場所「theLetter」に出会えた。

そう考えると、何かを手放したり失ったりすることを、これまでほど怖がらなくてもいいのかもしれない。

自分という器には、その時の大きさに見合うものが出たり入ったりする。ただそれだけ。そしてその大きさは、人生のタイミングによって変幻自在なんだ。

Dear My Body,

あなたが毎日繰り返しているように、私もまた、拡張と収縮を繰り返しながら生きていこうと思います。ありがとう。

Dear Your Body,

最初の一通を読んでくださって、ありがとうございます。そしてこれからも、どうぞよろしくお願いします。

一緒に、息していきましょ😮‍💨

無料で「トレーナー内田あやのカラダ・ラブ・レター」をメールでお届けします。コンテンツを見逃さず、読者限定記事も受け取れます。

すでに登録済みの方は こちら